適性がある人・ない人の特徴
PMOに適性がある人
複数のプロジェクトを同時にモニタリングすることは珍しくありません。そのため、いままでの仕事で経験してきたようなプロジェクトの他にも、さまざまなプロジェクトを見て知見を広げたいと思っている人はPMOに向いているといえるでしょう。PMOはそれぞれのプロジェクトにおいて現場のマネジメントをすることはほとんどありません。しかし、将来的にPMの業務や人材育成に関わりたいと思っている人にはPMOの経験が大いに役立つでしょう。PMOはたくさんのプロジェクトを俯瞰して見ていますので、PMがどんな進め方をしているのか観察できます。コンサルタントとして視野を広げるには良い経験になるでしょう。
また、逆にPMの経験がPMOに求められるケースも少なくありません。コンサルタントとしてさまざまなプロジェクトを経験し場数を踏んでいる人はトラブルが発生しても柔軟な対応ができるでしょうし、周りからも頼りにされることでしょう。
以上のことから、PMOに適性がある人は複数のプロジェクトに関わりたいと思っている人や、すでにPMとしていろいろなプロジェクトに参加していて経験が豊富な人ということになります。
PMOの適性がない人
PMとしての経験があったとしてもすべての人がPMOとして適性があるとは限りません。PMOに適性がない人のよくある特徴をご紹介します。
まず、プロジェクトの現場にこだわる人です。PMOでは複数のプロジェクトを同時にマネジメントすることが少なくありません。そのため、1つのプロジェクトにじっくり肩入れするようなタイプは周りとズレが生じてしまうでしょう。PMOはPMやITコンサルタントとは違います。プロジェクトの現場に入ることはほとんどありません。プロジェクトの現場で指揮を取らないと意味がないと考えている人は、PMOではなくPMのほうが向いているでしょう。
また、事務作業や進捗管理が苦手な人もPMOの適性があるとはいえません。PMOはPMをサポートするのが基本的な業務内容です。PMの業務をサポートして、どのようにしたらプロジェクトが円滑に進められるかがPMOに求められる業務内容です。裏方としてサポートするのが好きな人のほうがPMOには向いているといえるでしょう。PMOはレポート作成業務や進捗管理が主な仕事です。プロジェクト自体の指揮はPMがおこないます。PMOはPMの後方支援をするのが仕事なので、事務作業が苦手な人やそれをつまらないと感じる人には向いていません。また、データ集計、ドキュメント作成、スケジュール管理などもPMOの仕事ですので、これらが得意でない人もPMOとして活躍するのは難しいかもしれません。